去年の11月20日に大怪我を負い、破裂骨折した腰椎1番の前後はチタン合金とネジで支えられていました。
1年も経つと違和感にも慣れてきて、インドアのクライミングでは12cまで登れるようにもなりましたが、くしゃみをするだけでその合金が背中のどこかに当たって痛いし、寝る時も背中を布団に沈み込ませられないなど、色々なところでちょっとずつ不都合がありました。やはり、そのボルトは早く取ってしまいたい。・・・ということで、12月7日に抜釘手術をしました。先生も「抜きたいでしょ?私でも嫌だな。」と言っていたほどでしたので、もともと定められていた1年という基準を過ぎるや否や最速で手術ができるように手続きをしていただきました。
去年の術後以来、自分の背中の3D写真を見ておおよその状況は知っていたものの、出てきたネジの実物の大きさを見てびっくり!!想像していた以上にネジが太いし、U字の部分は何だこりゃってぐらいににデカい。知ってたけど聞いてねーし、っていうのがこれを見た最初の感想でした。
わかってはたけど、背中の異物感が何に起因していたのか、ようやく納得できた感じです。この1年、背中周辺を触るとゴツゴツしているので、マッサージすらできずにほとんどほぐせないし、鍼も急所には打てず効かせられないと言われていました。そもそも、昨年これらの金属を入れた直後は、2か月間毎日37.0~37.4℃の熱がでていたのですが、「そりゃそうだわ」と、ようやく腑に落ちました。実物を生で見るのって大事です。
さて、ボルトを抜いたらすぐにスッキリしたのかというと、全然そんなことはありません。まず、これらのネジを取るために脊柱起立筋を10か所、骨の深さまで切っているので、術後はプチ金断裂みたいな状態です。歩く速度も普段の半分以下、寝返りは打てない、パソコンを持ち上げるのも大変でした。とは言え、術後4日目ぐらいから普通の速度で歩けるようになり、術後9日目の退院する日には、入院用具一式をリュックに入れて担ぎ、自宅まで1kmの距離を普通に歩いて帰れるようになっていました。
自宅に帰って、まず確認したのは体重。入院中はホントに不味い飯の連続で、なんでも食べれるのだけが取り柄の私も毎日残すほどだったので、ダイエット効果の体重減を期待していたのですが、全く減っていないどころか増えていたのでガッカリりしました。あれだけ不味い飯に耐えてきたのに、、
『この食事を10日間も続けたのに、なぜ俺の体重は増えたのだ~!!』、入院による最大の痛手でした。山梨の病院は食事の品数も多かったし、断然美味しかったのです。今や病院も食事の美味さを競う時代らしく、病院によって食事が全然違うそうなのですが、迂闊でした。みなさんも、将来入院することがあれば、事前にリサーチしておくことをお勧めします。
もう一つ衝撃だったのは、背中の筋肉がごっそり落ちていたことです。ネジと合金でこの1年間背中を支えていた部分には、全く筋肉がありませんでした。背中の筋肉は、座っているだけでも使うそうなので、日常生活を送っていればそのうち戻ると思われるのですが、現状ではうつ伏せの状態から上半身をエビぞり(背筋運動)することができないほど、衰えています。インドアで12cまで登れるようになったのは、背中に入れた合金による体幹力だったのか、、(この一年のクライミングって全部エイド?)。
今いる立ち位置から、自分をどこまで上げられるか。クライミングって、そういうスポーツだと思うのでここからまた頑張ります。精進ですね。
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