チコパン、アメリカを行く(前編)

《ゆ》
気がつくとアメリカ到着から早3週間。
生活するだけで大騒ぎしていたけど、気づけばソーシャルセキュリティーナンバーも貰い、銀行口座も開き、Amazonで買い物もし、日本と変わらず自虐ネタだけどちょっと笑いも取れるようになってきた。ざっくりいうと、Googleがあって、恥じらいがなければ、なんとか生きていけることがわかった。

職場では、本当に何にもできないで、ただひたすら色んなこと教えてもらってるだけの毎日。自分の会社を褒め過ぎるのもなんだが、弊社の社員は本当に人格者が多く、助けを求めれば何とかしてあげようとしてくれる。「早く何とかの役に立てるようにならないと!」、と焦るものの、「今は成長することが仕事だ」と言ってもらい、周りの人の優しさに涙しそうになりながら、サラリーマン生活13年目にして新人のような気持ちで甘やかされている。

そして、クライミングでも超頼れる強力な先生が!!
日本からニュージャージーにきて6年くらい、東海岸の岩場を知り尽くしているYojiroさんが、外岩に連れてってくれるようになりました。話してると、友達がこBっきーとか巨礫メンバー?とかと知り合いで、クライマーの世界における、「クライマーの友達の友達は、自分の友達」ルールがアメリカ東海岸でも成立した。
そんなわけで、Gunks、Haycockと岩に連れてってもらったのだが、岩登りが嬉しすぎて、楽しすぎて、はしゃぎすぎて、(こういう状態をpsychedっていうらしい)、写真も撮ってないし、課題名も覚えてない!!
そんなわけで、ショボイレポートになるが、第一回アメリカボルダーの旅。

2月20日(土)Shawangunk
ニュージャージーからも、ニューヨークシティーからも2時間以内、ニューヨーク州にあるGunksへ。この日は大きなコンペがあって、クライマーは少なかったようだが、いつもは3桁くらいクライマーがいる様子。 駐車場に車を止め、遊歩道を歩いてすぐのところから岩がゴロゴロ、クラシック課題がゴロゴロ、上を向くとナチュプロのルートがそこらじゅうにあり、目移りしてクラクラ。東海岸ってクライミングできるのかな?って思ってたけどとんでもない!Yojiroさんに聞くとトポに書かれている以外にも、もっとエリアがあり、Gunksだけでも結構楽しめますよ、とのこと。ほかにもLocalボルダーが色々あり、ちょっと足を伸ばせば、Rumney、もうちょっと頑張ればStone Fortまで行けるとのこと。東海岸全然侮れない!!

Gunksの岩質はConglomerate(礫岩)で、とがった粒々があり、指皮消耗が激しい。数少ない触った課題の感じでは、カチやピンチをしっかり持って引きつける慎重なムーブが多く、運動神経がなくても相当楽しめる。Yojiroさんに、ひたすら有名課題をガイド的に案内しもらい、V0-V8までトライ。課題を選んでくれたこともあり、リーチがなくて出来ないものは一つもなし。ボルダーは集中力や力の入れ方がルートと違い、細かい神経と筋肉を一気に使って出し切る必要がある、ってことを思い出して、その楽しさに興奮しすぎてパワーを使いまくり、体の芯までヨレヨレになった。v6も登れたし、Boxcar Arete V8もムーブがばらせたし、次回は課題完投や課題名を覚えること、写真を撮ることに集中してもう一回来たい。

なけなしの写真、Gill Egg V4。全国各地に何たらEggっていう課題があるが、これが元祖Eggらしい。私には一生できなそうな深い足からのサイファーランジ!こういうの登れるようになりたいな。

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