垂壁の洗礼①

7月8-10日 New River Gorge, WV

しばらく外岩控えようかな、と言った舌の根も乾かぬうちに、片道7時間一人ドライブでNew River Gorgeに行ってきた。相方は、PちゃんのおかげでREDで知り合ったLegend Ken(リンク参照)。

New River Gorgeはウエストバージニア州にある砂岩の岩場で、Red River Gorgeと同様、広大なエリアの総称で、日本の瑞牆・カサメリをまとめて呼んでいるような範囲。岩質は、Redと同様砂岩だが、全く質が異なり、柔らかそうで浸食されたポケットがたくさんあるREDと対照的に、密度が濃くて硬い感じ。塊が欠けてできたようなカチホールドも多く、ポケット、スローパーにあわせて、多様なホールドが存在する。今回は、4エリアのうち一か所しか行っていないので、とてもNew River Gorgeを語れるほど登っていないが、スポートルートよりもトラッドルートのほうが多く、スポートも垂壁系の辛いテクニカルルートで、今回登った限りでは、まさに小川山・瑞牆・カサメリといった感じ。雨がすごく良く降るエリアのようで、コンディションが良い時を選ぶのが至難の業の模様。

7月8日(金)New River Gorge, Kaymoor
嵐予報から突然好転した天気予報に期待し、有給を取って木曜夜に移動して金曜朝にKenと合流。下見をしてくれたKenに全てお任せでKaymoorというエリアへ。

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地面に刺さった落石らしき岩とKen。
女性にはシャイな彼だが、人妻Y花は女性というカテゴリーに入らないため全く問題なし。

何とか雨は降らないが、湿度100%、体感気温30度くらいの中で5.10Aでアップ。さっそく難しい。ぬめぬめ。ギリギリ。悪い予感がしつつも、となりの垂壁5.11Dをトライ。Kenがトップアウトするも、一か所ムーブできない、と言って降りてくる。あやしい感じ100%でトライしたところ、核心ホールドは濡れ、垂壁ムーブ怖い&難しい。全てのボルトでテンションはって、V9クライマー渾身のフルパワーを使い、濡れ核心を解決して、鬼の形相でトップアウト。「もうやりたくないね」、ということで早速回収。
今日のコンディションだと垂壁は厳しいかな?という判断で、ケーブ上になっているThe holeに移動。しかし何だか怪しい。染みになっているところはないけど、コンディション悪そう?と思って取りついたところ、なんと全面ビショビショで、全てが濡れているのでシミとして認識できなかったことが判明。とりあえず二人ともトライして、納得の諦め。
どうしたもんかな、と困っていると、強烈な土砂降りにより天から「もう今からビール飲んでもOKですよ」の公式宣告をいただく。雨宿りしながら、自動車のパーツやエンジンについてマニアレクチャーをしてもらったり、私の30代前半の惨めすぎる人生から一転M也様に会ってハッピーになったノロケ話とかしつつ、時間つぶし。こういう無駄っぽい時間もまた宜し。

夜はKenの友人スコット他、地元の人たちとバーで踊ったり飲んだりして、あっというまにダメクライマーの夜は更けたのでした。
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「この写真みたら君の旦那さんは僕のこと嫌いになるよ!」と主張する無害なスコット。アブに刺されて目の下膨れ中&酔っ払いの私。

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