継続は力なり

《M》

最近、足繁く通っている中学校の温水プール。
夏だというのに水泳部等の部活で使っている様子もなく、毎日一般公開している謎のプールが近所にある。

自分は子供の頃にスイミングスクールに通っていた事もあり、泳ぎに不自由した事は無かったけど、この20年、海とか川とかで泳ぐ事以外であえて泳ぎに行くという事はしていなかった。
一方、Yイカは30過ぎるまで泳げなくて、それから自発的に水泳を習いに行って泳げる様になったと言っていた。そんなYイカと1年ぐらい前にこのプールに泳ぎにやってきた。

e7e60f1a.jpg

もともと泳げなくて最近泳げる様になったというYイカの泳ぎはどんなものだろう。
子供の頃から自分はまあ泳げる、という自負だけを持ち続けていた自分としては、ちょっと見てやろうぐらいの気持ちで見ていた。

実際二人がクロールで泳いでみると、短距離のスピード勝負なら自分の方が早いかもしれない。
しかし、30分ぐらい泳いだ所で疲れてヘトヘトになっている自分に対し、彼女はクロールだというのに全く疲れないと言って延々泳ぎ続けている。結局1時間ぐらいずっとクロールで泳ぎ続けていた。

自分の中で、クロールと言えばとにかく早く泳ぐための泳法で、延々泳ぎ続ける場合には平泳ぎだと思っていたので、クロールで延々泳ぐことなど考えた事もなかった。バタ足を通常の半分のペースで行い、上半身の回転を使って泳ぐので平泳ぎと同じ様な感覚でずっと泳ぎ続けられるらしい。

そう習ったというので、聞いた通りにやって見たができない。
何か釈然としない。
30過ぎまで泳げなかった人に、泳ぎ負けしている事実だけを残しつつ、その後二人で数回泳ぎに行ってプールの事は忘れていた。

最近になってまたプールに通いだし、例の泳ぎ方に挑戦した。
ターン禁止のプールなので、25m毎に足は付くという条件の元ではあるが、クロールだと50分で750mが限界だった。兎に角クロールは疲れるし、バタ足を半分というリズムを作るのは難しい。しかし、何度か通っていると、ターン禁止のそのプールでターンを繰り返しながら休むことなく泳ぎ続けている強者が現れた。
「Triathlon …」のロゴが入ったキャップを被っているので、そういう大会にも出ている人なのだろう。
自分が25m泳いで対岸で休憩している間に、彼は更に1往復して戻ってくる。
1時間で休みなく2.5~3Kmぐらい泳いでいる感じだった。

彼と並行して泳ぎながら、水中で泳ぎを観察していると、バタ足は通常の半分のペースで水面から上には出さずに泳いでいる。足は水中でちょこまか動いている程度で、基本は上半身で泳いでおり、Yイカが言っていた事と一致している。その泳ぎを目に焼き付け、それを見習って上半身と下半身をパートに分けて練習する事にした。おかげで、週に3回プールに通う日々を過ごす事になる。

そして今日、突然その泳ぎができる様になり、それほど疲れることなくクロールで1500m泳ぐことができた。Yイカ様に報告したところ、彼女が習っていたのも実はトライアスロン用の泳法だなのだそうだ。

b242e279.jpg

何かの形を目指して改良しそれを継続して行けば、神経系が改善され、ある時突然その形ができる様になる。
クライミングと同じだ。
一皮むけた嬉しい一日だった。

コメント

  1. ゆきしmあ より:

    全く同じ悩み、疑問を持ってました。
    泳法があるのね…

  2. コブ より:

    TIスイムとかいう、長距離泳ぐための泳法らしい。1ストローク1キックの泳法で、バタ足ではありません。水中映像(↓)見て驚いた。こんなんで泳げんの?って。
    https://m.youtube.com/watch?gl=JP&hl=ja&v=rJpFVvho0o4&fmt=6