8月5日 数週間ぶりの瑞牆へ
コンディションは最悪ながら、雷火をやりに行く。
今回は先客ありで、雷火のある岩場に着いてみると、どこかで見た事のある変なオジサンがいた。
’クライミングゆい会話’を楽しみにしているという、レジェンドのYスエさんだ。
なんでレジェンドなのかはわからないが、クライミング歴は30年以上で日本のクライミング黎明期にはコンペティターとして日本のランキングは10位以内にいたらしい。
「クライミング人口少なかったんじゃないですか?」
「ん?22人ぐらい。コンペのある日は岩場に誰もいなかった。」
と、貴重な話をサラリと聞かせてくれる。
この日の岩場はシケシケで、岩の状態も悪い上、ハエとかハチとかブヨの類の虫も多かった。
さすがはレジェンドと言われるだけあって、写真の通り防備は完璧だ。
昼寝をする時に貸してもらったのだが、これが素晴らしく良い!!
それまで、鬱陶しくて仕方がなかった虫どもが、当たり前だが寄り付かないのでよく眠れた。
「欲しい?欲しい? 買って来てあげようか?」と、レジェンドは執拗に問いかけてくる。
「じゃあ、お願いしようかな・・」
「断る。」
「(めんどくせーおじさんだな。)」
どうもその「断る」を言いたかっただけのようだが、よくわからない引っ掛け問答のような茶番をしているうちに、その話は終わってしまった。しかし、レジェンドの荷物をよくみると、他にも不思議なものが置いてある。
「なんですか、これ? きな粉って書いてありますけど」
「昼ごはん。バナナにかけて食べる。」
さすが、レジェンド。
ミートソーススパとスモークサーモンの組み合わせを超えるコンビネーションをさらりと言ってのけた。少なくとも俺の中では、全く結びつかない組み合わせなのだが、よく見ると近くに変なものが置いてある。
「なんですか これ?」
「バナナケース。Black Diamond製だよ。」
「(え、マジ!? それがホントにバナナケースだったとして、こんなの要る??)」
だが、驚くのはまだ早い。
バナナケース2個あるし、
「もしかしてホントにBlack Diamond製ですか?」
「そうだよ。Red rocks で買ったんだよ。一個5ドルするんだ。」
この人やばいかも・・・。
で、一個600円もするバナナケースを惜しげも無く2個買う人が、ビレイグローブは数千円出すのを惜しんで、100円の軍手だからな。よっぽどバナナが大事なんだろうな。
「これなんですか?」
「虫除けスプレー」
ホントにFiveTen製なのかな?
「これは?」
「ビレイグラス入れ」
これはマムートのシールが貼ってあるだけだな。
で、私が色々とYスエグッズの写真を取っている時に、レジェンド自らアピってきたのがこれだ!
双眼鏡入れ。
ネタとしては使えないが、プッシュしてきたので一応載せておく。
で、家に返ってからY花に、「きな粉とバナナの組み合わせ」について報告した所、
「あーそれわかるー。私に取っては自然だな。」と言う。
「きな粉は天然のプロテインなんだよ。バナナは消化の早い炭水化物だから、クライミングの時にその2つは良いはずだよ。」
なるほど、ハイレベルな戦いをしたことがある人にしかわからない世界があるようだ。
あの時ホントに、バナナにきな粉を掛けて食べていたのだろうか。
まさかホントに昼ごはんだとは思わなかったから、全然見ていなかった。
けど理に叶った行動食だったんだな。
恐れいりました。
コメント
うん、バナナときなこは普通。両方ヨーグルトに入れて食べるの好き。
ミートソースとスモークサーモンを超えると感じてしまうあたりコブさんの方がレジェンド…!( ͡° ͜ʖ ͡°)笑
あとY花様の名が「Y家」になってますよっ笑
そうなのか。
バナナときな粉の組み合わせって、初めて聞いたよ。
「Y家」は直しておきます。
それから1行目「雷火」ね。
嫁の名前と混ぜないでね。
(笑)