拷問メリーゴーラウンド

<ゆ>
3月6,7日 @アストロドーム with いーちゃん、A枝さん、M也

ほんとに、何で「メリーゴーラウンド」なんて愉快な名前がついているのか、全く理解できない。状態は悪いし、核心のプロテクションは全然信頼できないし、前半戦のクラック地帯は、絶妙なジャミングが決まったり決まらなかったり定まらない・・・・。というわけで、サムライからメリーゴーラウンドにターゲットを変え、引き続きアストロドームに通っているが、ここ2回はアストロドームの厳しさを思い知らされている。

暖かく染み出しが始まった先々週から一転、2月27日は極寒&強風により居るだけで辛い体感気温で、身体が全然動かなかった。そして、一気に暖かくなった3月6日は、一面結露と染み出しでベッショリ。着ていたダウンの色が変わるほどの湿気だった。翌7日は、「1日でこんなに気温変わる?」というくらい温度が下がり、また極寒&強風。おかげで結露も染み出しも止まったが、「極寒に耐えるか、結露に耐えるか」の2択で登らないといけない、理不尽なアストロドームにグッタリさせられた。

<3月6日>
結露でビショビショの岩をみて午前中待ってみたが乾く気配もなく、Faceのサムライが不可能なので、午後からヌメヌメのマリオネットやメリーゴーラウンドを皆で楽しんだ。いーちゃんは、クラックほぼ初体験でマリオネットをトライしたが、最初から私の1か月トライ後よりも良い登りを見せており、身体能力と立体把握能力の高さを見せつけて我々を驚かせた。

A枝さんは、普通に炎のメリーゴーラウンドを最終核心でフォール。「え?状態悪くないのかな?」と思って、私もメリーゴーラウンドに取りついたが、ヌメるというレベルではなく全部濡れている。そもそも出だしは満月の満潮のせいで波しぶきがかかっており、塩水で濡れているという最悪の状態である。こんな状態でも登れてしまうなんて、やはり身体が強い人々はちょっとおかしい。

<3月7日>
前日は何の成果も出ないのに、滑らないようフルパワーを使ったため、みんな筋肉はボロボロに疲労。一夜明けて凍えるアストロドームに向かったが、居るだけで不愉快な岩場にボロボロな体でずっといるのも辛く、登っていないときはドームから抜け出して各自、高台で思い思いに過ごした。

そんな中、有枝さんはこの日の1トライ目に全てをかけた。登りを見ていると、あからさまに前日の疲れが残っていたが、メリーゴーラウンドパートを登ったあとは入念にレストし、炎パートへ。最終核心は前日の練習通り、ホールドの持ち方を整えて遠い一手を止めた。しかしマントルを返すところでは完全に力を使い切っていたようで、中々抜けられない。ただ「この大変すぎる拷問ルートを、もう二度とやりたくない」と、意地と根性で粘りに粘ってついに完登した。あんなに出し尽くしているA枝さんは初めてみた。
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(トップアウトで燃え尽きた後、レッジに佇む借りぐらしのAリエッティ)

私のメリーゴーラウンドは、まだまだ長い旅路になりそうで、炎までやったら100回くらいトライすることになるかもしれない。楽しさ0%・苦しさ100%のこのルートを「何度も何度も終わりなく繰り返す」というところから「メリーゴーラウンド」っていう名前がついているのか!!!私も意地と根性で早くこの拷問メリーゴーラウンドから抜け出したい、、、と思って一日を終えたのでした。

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