前々から気になっていた竹富島。
『多くの人がイメージする、昔ながらの沖縄の原風景が残る島』だという。
確かに、沖縄本島は既に都市化が進んでいて、東京から訪れても別世界に来た感じはしない。石垣島だって、そこら中にサトウキビ畑や昔と変わらぬ奇麗な海が残っているけど、5万人近くの人口を抱えている大きな島だから、なんだかんだ言っても他の日本の都市に近づいている感じがする。しかし、「・・そういうのじゃなくて、俺が見たいのは全く都市化の進んでいない、昔の沖縄の暮らしなんだよー!!」という、離島暮らしの大変さを知らない都会人のわがままな願いを叶えてくれるのが竹富島だ。
古き良き沖縄を残しておいて欲しいなどと、本土の都会暮らしの人間が思ってしまうのはエゴ以外の何物でもないのだが、竹富島の場合は都市化を自律的に拒絶し、自分達の住む土地と文化を意識的に守ろうとしてきた島で、重要伝統的建造物群保護地域に指定されている。家を建てる場合は琉球赤瓦の屋根であることと、平屋建てにして敷地を囲う塀は琉球石灰岩を積み上げたものでなければならない、という決まりがあるらしい。でも実は、一般の家が瓦葺の屋根にするのは1889年まで禁止されていたので、昔ながらの沖縄と言っても130年程度前までの沖縄が残っているというだけで、それ以前は茅葺の屋根だったようだ。
とにかく今は、郵便局だってこの通り。
NTT西日本の建屋でさえ赤瓦の平屋建てで、琉球石灰岩の塀で囲われている。門も無ければ、当然守衛の人とかもおりません。
そもそもこの島には交番が無く、みんなが正しい心を持つことによって、警察なんかなくても社会が成り立つ場所なのだ。邪な心を持った人間が多くなるから交番が必要になるのであって、それを維持するためのあれやこれやが必要になって来るから無駄なものが増えてくる。都会の仕事で疲れてしまうのは、本来真っ当な人間だけの世界に居れば必要無いことをしてるからなんだろうな。心を正し、清い世界に生きれば全部解決するのかも知れませんね。
さて、そんなことを考えたのは、ツアーを終えて東京に戻り旅を振り返ってからのことであって、竹富島に着いて最初にしたのは水牛車に乗った竹富島内の遊覧でした。この島に観光に来るなら、やっぱりこれには乗っておきたい。右にいるのがガイドさん。遊覧しながら色々説明してくれるし、途中で三線を弾いて民謡も歌ってくれます。
牛車のガイドが、道端に咲くブーゲンビリヤやハイビスカスの説明をし、三線で民謡の「安里屋ユンタ」や「花」を歌ってくれます。こんな環境に身を置いてその中で民謡を聞くと、民謡で歌われている詩の情景が浮かんで心に沁みます。
もっと乗ってたいなー、と思っても水牛の遊覧は結構直ぐに終わってしまうので、あとは自転車をレンタルして島内を好きなだけ周ります。
漏れなくハマる、星砂探し。
あそこの売店に行けば、瓶詰の星の砂が300円で売っていることはわかっている。
が、しかし、自分で見つけることが大切なのだ。
そして最後はリリース。
昼飯。
遂に発見、謎の調味料。
「いんのた100%ピーヤシ」
これこれ、このアウェイ感。竹富に来て良かったと思った瞬間の一つです。全く意味がわかりませんが、こういうのを探してました。初めは何かの間違いかと思いましたが、誰にでもわかるように、わかりやすく平仮名とカタカナと数字で書いてあります。
「いんのた」は西集落、「あいのた」は東集落を意味し、「ピーヤシ」は島胡椒のことを指すそうです。しかし、西集落100%を強調する必然性がよくわからないまま、結局謎を残して島を後にしたのでした。
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