≪ま≫
みなさん、あけましておめでとうございます。
この年末年始は、Y花氏の企画に乗ってアメリカ南部でクライミングをしてきました。
ツアーの行き先は、ヨセミテやBishopといった「アメリカでクライミングと言ったらここだろ!!」的な場所にはかすりもしない、アメリカ南部のテネシー州。テネシーという場所でさえピンと来ないので、最終目的地の「チャタヌーガ」という地名は当然聞いたこともなかった。しかし、その周辺にはStoneFort、RockTown、HorsePense40などという、アメリカでは有名なボルダリングエリアがあるとのこと。パイオニアスピリッツとフロンティアスピリッツで生きるY花が、アメリカ現地で仕入れた貴重な岩場情報を元に提案してくれた場所なので、まあ面白いんだろうなとか思いながらアメリカへ飛び立った。
チャタヌーガの空港では、自分の住んでいる所から10時間も掛けて車を運転してきたY花がお出迎えしてくれた。ホント頭が下がる。また、今回のツアーにはバンクーバー在住のHろし君も加わり、チャタヌーガ周辺の天気が悪い時には車で北上してレッドリバーゴージュにも足を伸ばすなど、3人で和気あいあいとしたツアーになった。
Hろし君はクライミングの元国体選手であり、現在はバンクーバーで醸造士をしている。ビール好きでこれまた元国体選手のY花とは意気投合し、車の中ではビールの話に花が咲く。理ケ女のY花とリアル醸造士の会話は、「ジアセチルが合成されて…」とか「ブレタノマイセス(菌)が、味わいを深くして…」「遠心分離機を使ったほうが香りが損なわれないから…」など、かなりマニアックな内容だ。
アメリカではクラフトビールが無数にあり、味の幅も広い。普段、アルコール類は飲まない自分も、彼の話を聞いているうちに興味を持ち、お勧めされて飲んだサワービールが美味かったことから最終日にはY花と一緒に色んなビールを試して楽しむほどになっていた。
さて、アルコールの話はそれぐらいにして、クライミングの話。今回のメインはボルダリング。
普段ボルダーをやらない自分は、どれぐらいのグレードなら登れるのかさっぱりわからないので、事前にトポを見ても何を目標にしたらいいのかよくわからない。一方でHろし君などは事前にトポを読み込んで目標ルートに付箋を挟んでおり、現地についたら次から次へと落としていく。V7(初段)ぐらいだとほとんど一撃で、何この人ってぐらい強い。また、二人ともボルダリングに関しては楽しみ方を良く知っていて、一つの課題に延々と打ち込むといったことなく、ある程度打ち込んで駄目なら場所を移動して、とにかく色んな課題をたくさん触って楽しんでいた。まあ、駄目ッってことがほとんどなく、狙いを定めた課題はほとんど片付けてしまうのですが・・・。
自分のボルダリング力に関しては以下の通り。
V3・・・ だいたい一撃できる。
V4・・・ 何回かやればだいたいできそう。全くできないのもあったが、一撃できたのもあった。
V5・・・ しばらく取り組んで放置後、別の日に来てしばらく打ち込むとできる。
V6 ・・・ できそうでできない。結局1本も登れず。
V7 ・・・そこまで辿りつかない。
また、ツアー5~6日目はテネシー周辺の天気が悪かったため、車で5時間ほど北上して、再度レッドリバーゴージュに行ってきた。以前目標としていたSnooker13aは全くできる気がしなかったので、12aを2本ほど触って1本終わらせた。Hろしくんは1年以上リードクライミングをしていないといいながら、Snookerをあっという間に片付け、Y花はY花で難しめの12Bをオンサイトした後、新たに始めた13aもあと一手というところまで詰めて帰ってきたのでした。
【教訓】
・ルートクライマーが成長に行き詰ったら、外岩ボルダーで鍛える。
・日本のビールは嫌いでも、アメリカのクラフトビールには色んな味があって楽しめる。
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