海外ツアーと言えばアクシデントが付き物ですが、今回は旅の最初にやってきました。飛行機の最終目的地はスペインのマラガ空港で、行きの航路は次の通りです。
①成田→仁川(韓国):アシアナ航空
②仁川→アムステルダム(オランダ)、アムステルダム→マラガ(スペイン):KLMオランダ空港
①と②は別切りチケットで、航空会社同士の連携はありません。仁川(インチョン)での、トランジット時間は3時間でアムステルダムでは2時間20分。スタート地点の成田には、かなり早く着いたので余裕たっぷりでした。
尚、KLMの事前オンラインチェックインは上手く繋がらなかったので、韓国に着いてから現地で行う事にして、定刻通り①に搭乗しました。
ここまで読んだ時点で、この旅程のどこにリスクがあるのかわかります?
成田では滑走路が混んでいたため飛行機の離陸が遅れ、韓国に着いた時点で定刻より1時間ロスしていましたが、あと2時間あるから問題無いだろうと思っていました。ところが韓国では、入国管理局を通過する必要があり、それを待つ行列がなかなか進まなかったために、ここで更に40分のロスを強いられました。この時点で、出発までに残されたリミットは1時間20分ですが、まだ1時間以上もあるので楽勝な気がします。入国管理局を出たら、次に向うはKLMの出発ターミナル。実は②のターミナルがかなり離れた場所にあり、シャトルバスで15分掛かる事がわかりました。その上シャトルバスのバス停に着いた時点で、次に出るバスが20分後である事が判明。1時間20分もあった猶予は一気に45分に縮まりました。
45分もあれば、まあ何とかと思いたいところですが、今回の航路に選んだチケットは「別切り」です。つまり、次に乗る予定のKLM航空側からすると、我々は単に韓国から飛行機に乗って来る旅人。彼らはアシアナ航空から荷物を引継ぐ事もないので、日本から飛行機を乗り継いで来ているこっちの事情など知りません。締め切りまでにチェックインがされなければ、単に乗る意思がない客とみなされ、飛行機はそのまま飛び立つでしょう。しかも、困った事にオンラインによるチェックインは何故か上手くいかないので、締め切り時間までに、現地のチェックインカウンターに辿り着く必要がありました。
「出発何時だっけ?」
「チェックインの締め切り何時だっけ?」
色んな不安が錯綜する中、とりあえずKLMにY花が電話を入れ、飛行機に乗る意思がある事を伝えましたが、とにかく早く来いとのこと。後からわかった事ですが、いくら事前に知らせてあっても、締め切り時刻までにチェックインシステムへの入力が完了しないと乗れないようです。一刻を争う状況の中、我々はバスを待つのを諦め、タクシーに乗る事にしました。
タクシー乗り場は、フロアを2つ降りなければならないのですが、もはやそんなことをしている時間はないので、たまたまバス停近くに停まっていたタクシーを捕まえて乗り込んだのですが、このドライバーが大当たり。もしもこの時選んだタクシーでなかったら、我々の旅はここで終わっていたかも知れません。こちらの態度から、差し迫った状況を察知したそのドライバーは、何と最高時速178kmで高速道路をぶっ飛ばし、わずか10分で目的のターミナルに到着しました。道路に車はほとんどおらず、カーブも時速160kmですっ飛ばしてきました。これに10分間耐えるのは気が気でなかったのですが、なんとかギリギリでKLMのカウンターに到着。
「あなた方は受け付け終了1分前」で「あなた方の次の人はもう乗れない」状況らしく、パスポートの情報をシステムに入力するオペレーターも超真剣。「ヤバイ!!入力が間に合わない!」という顔でパソコンに向かってカタカタやってます。固唾を呑んでスタッフともども見守る中、遂にチェックインが完了。
「走れ!」
荷物を預けた我々は、ギリギリのデッドラインを通過して、韓国を出国する事になったのです。
客を乗せたタクシーが178km出す事が許されるのかどうかはわかりませんが、あの運転手がいなかったらチェックインは間に合わず、そこから先のチケットは全部買い直し。年末のこの状況で3人分のチケットが余っているとはとても思えないので、ツアーはそこで終了していたのではないかと思います。
コメント
良かったね・・・
命縮まるなぁ~。GWはそんなことないようにしたいね!
よろしくお願いします!(笑)
>>ツヨポン
でも今回はレンタカーは問題なしでした。写真撮って、レシートを残置しない!とか気をつけました。178km走行楽しかったよー