最近は夫婦ともども指を痛めていて、かれこれ1か月以上ジムに行っておらず、クライミングをやめて家で毎日AmazonPrimeVideoの24(TwentyFour)を観ていた。休みの日には一日に9本(9エピソード分)観るという快挙を成し遂げたのだが、昼から観てるとジャックと共に半日過ごして夜を迎える羽目になってしまう。
このままではクライマーとして終わってしまう事に危機感を感じた我々は、指が痛いならクラックをやればいいという事になり、一念発起して城ケ崎のアストロドームに活路を見出し、まずは日帰りでマリオネット(12a)をやりに行くことにした。これまでに知人クライマー達から聞かされていた話によれば、「マリオネットは簡単ですよ」、「オンサイトした人が結構いる」「全部ガバだし、クラックというよりフェース」という、簡単に登れる感満載の情報であふれているため、14日の日曜日は、心をときめかせてアストロドームへ向ったのだった。
10年ぶぐらいとなるアストロドームは新鮮で、久しぶりの城ケ崎の海は美しく、その景観は絶景だった。カッパラダイス(11a)でアップを済ませ、Y花の後を追う形でマリオネットに取りついたものの、久し振りのクライミングな上にカムを触るのも1年以上ぶりということもあって、めちゃくちゃ怖い。「この先で落ちたら、あの辺まで落ちるな~」とか、「カムが抜けたらあの辺まで行くな~」というリスクが頭の中を駆け巡るだけで、いまいちカムを信用し切れずなかなか一歩が踏み出せない。そうだ、クラックでは色々なリスクをマネジメントしながら登らなければいけなかったのだ…。ということを最初のトライで思い知り、結局1回目のトライは二人とも直ぐに下りてくることになった。
一方、一緒に行ったEちゃんは、サムライ13Bへのトライを開始しており、それを見ていたら少しやりたくなったのだが、そもそも指も痛くて負担がかかりそうなので、止めておいた。
この日は、マリオネットのレッドポイントトライをしている人がもう一人いたのだが、マリオネットは上まで抜けるとロアーダウンしながらのカム回収ができないため、フォロー回収が必要だという。なので、ちょうど不甲斐なさを思い知った矢先の我々には、フォロー回収がてらの練習が打ってつけだと判断し、その役を引き受けさせてもらうことにした。最初のフォロー回収はY花、次のトライの時のフォロー回収は私。
トップロープで登っているはずなのに、マリオネットはそれでも怖い。確かに全てのホールドは良いし、難しいジャミング技術が必要な訳でもない。しかし、立体的に構成されたこのルートは、凹角の中に入り込んだり、空洞の中に入って背中と足で岩を突っ張っるような動きでトラバースをしていると、もの凄く体力を消耗する。下りてきたときには全身が消耗して、しばらくは飲み物も食べ物も体が全く受け付けない状態だった。
結局、まともなトライは1回しかできなかったのだが、全身を使うようなクライミングのおかげで身体的な充実感は味わえた。ただし、残念な事に赤キャメが抜けなくなってしまい、この日はカムの残置を余技なくされた。ナッツキーとハンマーを駆使して二人で交代しながら1時間ぐらい格闘してたのだが、それでも抜けず未熟さを痛感させらた。後続でトライする人の邪魔にならないように、早く何とかしなければならない。
今週末の宿題はカムの回収だ。
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