2月11日(木)は建国記念日で休日ということで、再び城ケ崎へ。
スプラッシュが終わって緊張感は完全になくなり、数年ぶりにピクニックモードでシーサイドに下りた。ここには5年前からの因縁のルート「コロッサス」があり、この数年はまともにトライしていなかったのだが、今の自分が通用するかどうかを確かめたいと思いがある。コロッサスは突き詰めて行くと一手モノで、その一手が止まるかどうかだけが全てのルート。初めて本格的にトライしたシーズンは、そのパートを50回ぐらいトライして、やっと1回止まっただけだった。
とにかく下から登ってくると、形状がよくわからないホールドに向かってひたすらデッドを繰り出さなければならず、失敗するたびに3mぐらい落ちるので、その都度登り返して別の角度、別の足位置でそのムーブを確かめなければならない。結局そのパートは最初のシーズンで80回ぐらいトライして8回止まったのだが、おかげで肩や腰を痛めてできなくなり、肩は翌年になっても治らず、次のシーズンはそのパートが1回も止まらずにシーズンを終えた。そして、それ以降はスプラッシュに矛先を変えた。
最近はスプラッシュを登るためにあらゆる努力をしてきた結果、体重は1ヵ月前より5キロも落ちて63キロ台前半に突入し、25年ぶりぐらいの軽量値を出していたし、筋トレのおかげで体幹および腕の引き付ける力も上がっていた。また、何よりも骨盤周りの柔軟性が改善されているので、もしかしたら今ならコロッサスを登れるようになっているのではないかという期待が持てた。しかしその一方で、今の自分がコロッサスをトライしても以前と何も変わっていなかったら、もうこのルートに対して打つ手は無いという事を意味していたので、その事実を突き付けられることは怖いことでもあった。
果たしてあのワンムーブはできるのか。それだけを確かめるために再びコロッサスに取りついたのだが、最初のトライでそのパートが2回止まった。しかも、あっさり。体が軽くなったせいなのか、体幹が強くなったせいなのか、柔軟性が寄与しているのかはわからないが、結構簡単に感じる。『あれ、このルート登れんじゃん?』と思って期待した次のトライは失敗してしまったが、やはりそのパートだけやるとあっさりできた。過去100回ぐらい試して8回しかできなかったパートが、今回は一日で3回できた。射程圏には入った気がする。ただ、以前と全く変わってないことは、そこだけやるとできるのに、下から繋げてくると突然できなくなることだ。核心の一手に至るまでに、体幹がよれてきてしまうので、そこをクリアすることは依然として課題になってくる。下から繋げて来た時に体幹をヨレなくする工夫が鍵になるだろう。
尚、今回のコロッサスのトライと先週のスプラッシュのRPで思ったのだが、杉野さんのルートはある一定以上の体幹と引付の強さが無いとお話にならないぐらい何もさせて貰えないが、その一定の水準を身に付けるとどれも何とかなる気がする。ただし、その一定の水準というのが結構高いので、ひたすら鍛えて、それを維持し続けるしかないようだ。同じくシーサイドにある「てるてる坊主」というルートも杉野さんのルートで、初登時のグレードが12bで今は12dが付いているのだが、13の後半を登る人しか登れたのを見たことが無い。きっと13後半登れるぐらいの体幹と引付け力を持った人が12dに感じるルートなのだろう。今の身体能力が維持できているうちに、てるてる坊主の方も試してみたい。
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