土曜日が大雨予報だったので家具を見に新宿に出かけ、翌日日帰りで城ケ崎のアストロドームに行ってきた。スプラッシュが終わった3週間後からアストロドームでマリオネットへのトライを再開していたのだが、なかなか登れずに苦しんでいた。
ところで週末に都会に出かけたのは久々で、新宿には推定何万だか何十万だかの人がいたと思うのだが、世の中これだけの人間がいるというのに、どうしてアストロドームにはいつも数人の人間しかいないのだろう。しかも、今やクライミングの競技人口だって全国に数十万人単位でいると思うのだが、マリオネットにトライする人が世の中に自分ひとりしかいないこの状況というのは何なのだろう。
簡単に言えば、世間的にはそこで登ることの価値が認められていないということで、アストロドームにきても得られものがないし意義も感じないということなのか。それじゃあ自分の場合、ここで登る意義だとか得られるものがあるのかと考えた時、最近たまたま発見した12年前の自分の写真と今の自分の状況を比べて思った。目標とするルートを登り切る努力を通じて意識も体も少しづつ成長し、その継続が何等かの形で生きる力に繋がって人生を変えていると。
2009年夏の小川山 81㎏台の私。丸々している。
12年前、長期離脱していたクライミングに81.7㎏で復活し、1か月掛かって11bを登れた程度だったのだが、同じ時期にY花は国体の茨城代表として優勝しており、同じクライミング領域にいながら全く接点のないクライミングライフを送っていた。しかし、クライミングを通して自分を成長させることを継続していく中で、Y花とも出会い、今は割と近いところでクライミングをやれている。
スプラッシュを登った直後の63㎏前半の私
12年も掛かってしまったが、当時より18キロも体重が減り、登れるグレードも数字2つ分上がってきた。その時々で選んだ1本1本のルートを登るための努力を通じて少しづつ変わってきたということであり、その継続が自分の人生をも変えてきたということのようだ。
だから今は、1本のルート選びも大事だし、選んだルートを通して自分を成長させていくことに意義を持たせようともしている。レッドポインター的な発想ではあるけど、自分にとって意義のあるルートは、登れるようになるまでの過程で克服しなければならない事が多く、尚且つ自分が目標に近づいていることを実感できるルートだ。そういうルートは継続して取り組んでいてもずっと面白いと感じるもので、その意味でマリオネットは面白さを存分に感じさせてくれるルートだった。
先月やっとの思いで登れたスプラッシュには13cという高難度のグレードが付いていたけど、マリオネットはそういう高難度のルートを登れたというだけでは全く太刀打ちできない課題を含む、非常にタフなルートだった。今日は3回目のトライで遂にマリオネット12aをRP。気象条件の悪さも含め、気持ちを切らさずにトライを続けるのは大変だったが、登り切れて良かった。多くの人にお勧めしたい、マイフェイバリットな1本となった。
コメント
おめでとう!もう別人になってしまったのだね〜
>>1ヤマダさん、ご無沙汰です。クラック面白くなってきましたよ!とはいえ城ヶ崎ばっかりなので、花崗岩のクラックを登れるようになりたいですね。また、一緒に登りましょう!!